2015年8月31日 14:09
首都圏“第三の空港”として定着するか!? 茨城空港のいま
茨城空港がつくられた理由は、航空自由化を背景とした「首都圏第三空港の必要性」と「空港空白地帯への対応」の2点が柱とされている。前者は海外から日本へやってくる、いわゆる“インバウンド”の増加に対する施策、後者は羽田へ行くにも成田へ行くにも遠い北関東(茨城・栃木・群馬)における初の空港整備が眼目だった。現在、インバウンドを官民合わせて推進していることは事実であるし、一方で茨城空港開港まで北関東が空港空白地帯であったことも間違いのない事実である。
とはいえ、茨城空港がこの2つの大きな役割をきっちり果たせるほどの器になるには、そもそもの現実に大きな問題があった。それはやはり「そうはいっても茨城空港は相対的に不利な場所にある」という地理的な大問題である。
羽田があり、成田がある。インバウンドの流れは東京へやってくることが主流である現状からみると、茨城空港も、東京とのアクセスの利便性はどうしたって考慮されなければならない。同時に、北関東の拠点として考えるならば、茨城県内はもちろん栃木・群馬からのアクセスもきちんと考えるべきなのは当然のことだ。
残念ながら茨城空港は、そのどちらも満たしていない。