化石は生物の死後数週間で形成されていた - 名大が形成メカニズムを解明
さまざまな解析を行った結果、化石を取り巻くコンクリ―ションのカルシウムと炭素は、ツノガイ軟体部の炭素と海水中のカルシウムとの拡散反応により形成されることが示されたほか、同反応によりコンクリ―ションが球状になり、炭酸カルシウムが一点に異常に濃集するというメカニズムを解明するに至ったとする。また、併せてこの形成速度が数週間から数カ月程度の速度であることも発見したとしており、これらのデータから、化石を含む球状炭酸塩コンクリ―ションに普遍的に適用できる形成速度ダイアグラムを表すことにも成功したとしている。
なお、研究グループでは、今回判明したメカニズムを応用することで、コンクリートの劣化防止や大規模地下環境利用に伴うメンテナンスフリーの長期的地下水抑制(シーリング)技術の開発などが可能になるのではないかとコメントしている。