2015年9月17日 23:57
レベルファイブを成功に導いた日野晃博氏が下す"帝王判断"とは、そして経営者とクリエイターの相互理解を説く「なかよくしなさい!」
「当時は、アニメとゲームは独立してそれぞれのクリエイターが制作するのが慣例で、ゲームの都合でアニメのストーリーをいじるということには理解がありませんでした」と当時を振り返る。しかし「『イナズマイレブン』では、ゲーム側でアニメをコントロールすることをお願いしました。クリエイターサイドの反発もありましたが、出資者であり原作者である強みによって押し切ることができました」と語った日野氏は、そこで押し切ったことが正しかったかについては留保しながらも、「その後アニメのクリエイターとの相互理解が進んで一体感が生まれたので、食い下がってアニメを作ったのは良かったと思います」とまとめていた。
『ニノ国』では、世界観構築にスタジオジブリが参加した。日野氏は「当時ゲーム業界は、ジブリと組むことは無理という空気でした。自分も最初はダメ元ではありましたが、ビッグネームの皆さんとの交渉では様々なパターンを用意して、持ち帰りなしでその場で相手にも即決してもらうやり方をしました。会話の最中にも柔軟に方針転換していくことで、スタジオジブリに参加してもらうことができました」と語り、交渉担当者が裁量権を持ち柔軟な判断ができる強みを強調した。