●「低電力モード」の謎を探る
UIに影響しない部分におけるiOS 9最大の進化点といえば、「バッテリー管理」をおいて他にない。システムのアップデートというソフトウェアによる改良であるだけに、バッテリー周辺に物理的な変更をくわえず運用面の工夫のみということになるが、誰にでもわかりやすいが明確というAppleらしさ漂うアプローチを見せてくれる。
バッテリー関連で目に留まる新機能は「低電力モード」だ。「設定」に新設された「バッテリー」項目にあるスイッチをオンにするだけで、バッテリーのもちを優先させたシステム管理方式に切り替わる。ステータスバーに表示されたバッテリー残量が黒から黄色に変化するため、通常モードか低電力モードかは一目瞭然だ。
アプリの操作レスポンスも変化する。まったく同じ通信環境(Wi-Fi/モバイル)を利用しているにもかかわらず、低電力モードに切り替えるとSafariのページの読み込みに要する時間が明らかに延びる。通常モード時が"サクサク"だとすると、低電力モード時はワンテンポ遅れるような、いってしまえば"モッサリ"に変化するのだ。
低電力モード時は、バックグラウンド処理も大幅に省略されているようだ。