横河、細胞の3次元観察用の共焦点定量イメージサイトメーター「CQ1」を開発
そこで同社は、これらのニーズに応え、累計台数2200台以上という世界中の研究機関で広く使用されている共焦点スキャナユニット「CSU」を中心としたワンボックスタイプの共焦点定量イメージサイトメーターとして、「CQ1」を開発した。共焦点スキャナユニットは、通常の光学顕微鏡に取りつけて共焦点顕微鏡システムにすることができるユニットだ。
共焦点顕微鏡は、蛍光試薬などで染色した試料にレーザを照射し、励起された蛍光を観察することで、きわめてコントラストの高い鮮明な画像を、任意の焦点距離で選択的に得ることができるのが特徴である。このため、試料を切片にすることなく生きたまま断層(スライス)画像を得たり、そのスライス画像データから3次元立体像を構築したりすることが可能だ。
さらにCSUは「ニポウディスク(回転円板)」とマイクロレンズアレイを組み合わせた従来にない「マイクロレンズアレイ付きニポウディスク式共焦点光学技術」が採用されているのが特徴である。ニポウディスクには多数のピンホールが渦巻き状に配置されており、これによってマルチビームスキャンを行うことが可能だ。さらに、このニポウディスクのピンホールに光を集中させてより明るくするために組み合わせられているのが、微小なレンズを格子状に並べたマイクロレンズアレイである。