くらし情報『白騎士、見参 - 中国の新型ロケット「長征六号」が切り開く未来 (2) 中国はロシアにしか成し得なかったロケット技術を手に入れた』

2015年10月27日 11:00

白騎士、見参 - 中国の新型ロケット「長征六号」が切り開く未来 (2) 中国はロシアにしか成し得なかったロケット技術を手に入れた

結局、ロシアから完成品を輸入し、ロケットに装着して打ち上げている。

では、中国はどのようにしてこの難しい技術を手にしたのだろうか。

○中国はロシアからRD-120を手に入れた

中国で液体酸素とケロシンを使う高性能エンジンの開発は、1985年にはすでに提案されていたという。ただし、このときは開発までには至っていない。

その後、1990年にソヴィエト連邦から2基の「RD-120」というエンジンを輸入して分析し、1995年には燃焼試験も行ったとされる。

RD-120は現在も運用中の「ジニート」ロケットの第2段に使われているエンジンで、酸素リッチ二段燃焼サイクルのケロシン・エンジンである。なぜ中国がこのエンジンを入手することができたのかは不明だ。ただ、RD-120は高い性能をもつエンジンではあるものの、当時のソ連にはより高性能なエンジンがあったことや、また当時中国とソ連の関係は好転しており、さらにソ連は崩壊寸前で資金難に陥っていたことから、輸出されたとしてもおかしな話ではない。
また1995年には、米国のプラット&ウィットニー社もRD-120を手に入れ、燃焼試験を行っており、中国に渡っていたとしてもおかしくはない。

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