くらし情報『AMATが超臨界流体を用いた次世代ウェハ乾燥技術を開示 - 半導体洗浄技術国際シンポジウム(後編)』

2015年10月28日 09:30

AMATが超臨界流体を用いた次世代ウェハ乾燥技術を開示 - 半導体洗浄技術国際シンポジウム(後編)

EUVリソグラフィのレジストパターン、直接自己組織化による超微細構造形成後の洗浄でも容易に癒着が発生するし、洗浄・純粋リンス後のウェハ乾燥の際に水の表面張力による毛管力で脆弱な超微細パターンが倒壊するからである(図2)。

乾燥時のパターン倒壊に関して米国Applied Materials(AMAT)と東芝が発表した。AMATは、2次元NANDフラッシュメモリのSTI構造(アスペクト比20)を用いて、表面張力が水よりも弱い有機溶剤を用いたマランゴニ洗浄や、自己組織化モノレイヤを用いた表面張力制御、フリーズドドライ(昇華法)などいろいろな乾燥法を試したが、いずれもかなりな確率でパターン倒壊が生じたという。原理的に表面張力が生じない超臨界流体(二酸化炭素)を用いた乾燥法では、パターン倒壊は生じなかった。AMATが使用した300mmウェハ超臨界乾燥装置の概略と実験結果を図3、図4に示す。超臨界流体洗浄後の金属汚染やパーティクル汚染についても調べたが、許容できるレベルだったと言う。AMATは、近い将来、超臨界流体乾燥法こそが超微細パターン倒壊の究極的な解決策になることが期待されると結論付けたが、実用化の時期などについては言及を避けた。

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