くらし情報『JAXA、ソニックブームの低減技術を世界で初めて飛行実証--コンコルドの半分』

2015年10月28日 15:19

JAXA、ソニックブームの低減技術を世界で初めて飛行実証--コンコルドの半分

現地時間7月24日に飛行試験を実施し、04:43に放球、10:00に高度1,000mの気球から超音速試験機が分離された。試験機は正常に飛行し、実験場内に安全に着地した。分離高度は30.5km、計測時の速度はマッハ1.39、計測時の経路角は47.5度となった。この高度750mにおけるソニックブーム計測の結果、低減していることが確認された。

また、計測したデータには当初想定し得なかった大気乱流(※)の影響が含まれていたため、JAXAは新たに解析ツールを開発し、詳細なデータ解析を行った。これまで大気乱流が低ソニックブーム波形に与える影響を解析した例はなく、今回の解析は世界初になるという。

機体が安定した飛行状態で先端および後端のソニックブームを同時に低減することを実証した例は、世界でも初めてとなる。仮に今回の結果をコンコルドに適用した場合、ソニックブームはおよそ1/2に低減可能となり、さらに50人規模の小型超音速旅客機に適用した場合には、コンコルドの1/4に低減可能となる。
今後は、国際民間航空機関(ICAO)に試験結果の報告を行うことにより、ソニックブームに関する国際基準策定に向けた技術的な議論・検討を加速させ、将来の超音速旅客機の実現につながる活動を産業界とともに積極的に推進していくという。

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