2015年11月9日 18:21
神奈川県横浜市の保育の実態 - 課題は待機児童ではなく「保留児童」だった
2013年に待機児童数ゼロを達成した横浜市。保育施策が充実している自治体としても知られ、保育園等の利用申し込みが増える中、今春も8人にまで待機児童数をおさえた。しかし一方で、待機児童には含まれなかったものの、申し込みをしたにも関わらず認可保育園に入園できなかった、いわゆる「保留児童」の数は2,534人にものぼり、一部からは不満の声もあがっているという。現在、市の保育現場ではどのような変化が起きているのか、担当課に尋ねた。
○実は増加している「保留児童」とは
横浜市によると、保育園などの利用申込者数は年々増加している。特に2013年春に待機児童数ゼロを達成して以降、2014年春には前年に比べて4,114人増、今春は前年比4,594人増の5万7,526人にのぼった。この状況について担当課は「利用そのもののニーズが高まっている上に、待機児童数ゼロ報道の影響もあると思われる」と回答。特に今年については、子ども・子育て支援制度の導入により、施設整備の充実に関して期待感が高まったことが背景にあるとみている。
そんななかでも、今年4月時点では待機児童数を8人におさえた。しかし、横浜市が「一部から不満の声もある」