2015年11月10日 14:29
「人事を尽くして天命を待つ」-探査機「あかつき」、12月7日に金星到着
このあと12月1日ごろになると、「あかつき」は金星の軌道よりも外側に出るため、自然に速度が落ち、12月7日にちょうど金星と近付くことができるという。
「あかつき」はまず、金星周回軌道への投入に先立ち、前日の12月6日に地上で作成された軌道投入のためのプログラムが送られ、当日の動作を「あかつき」が自分の判断で行えるようにする。その後、探査機の姿勢を、噴射を行うための向きに変える。
そして12月7日の8時51分に、「あかつき」は4基のスラスターを同時に噴射する。軌道投入用のスラスターは5年前に壊れているため、本来は探査機の姿勢を制御するために装備されている、より小型で、力の弱いスラスターを使う。
噴射は20分間続き、金星を回るために必要なだけ探査機を減速する。このスラスター噴射のことを「VOI-R1」と呼ぶ。地上からは常に「あかつき」を追うことができ、また「あかつき」からも途切れ途切れながら電波が送られてくるので、それを確認しつつ、必要に応じて追加の噴射(VOI-R1c)が行われる。
12月7日の時点では、「スラスターの噴射が実施できたかどうか」しかわからず、「軌道投入に成功したかどうか」