2015年11月18日 08:30
工学院が開発したリアルタイム処理可能な超解像技術、富士通がスマホに搭載
では、実際にスマホ上で同技術を用いる場合、消費電力やプロセッサパワーをどの程度消費することになるのか。同氏は具体的な数値などについては富士通がどのようにシステムに落とし込んだかの詳細が分からないので、あくまで個人的な見解としながらも、「アルゴリズムが非常にシンプルなため、CPUパフォーマンスはほとんど使用していないはず。また、超解像により文字の輪郭などもくっきりと見えるようになるため、明るさを全体的に下げても視認性が向上することから、システムとしての消費電力は低減される傾向にあるはず」との見方を示し、この超解像技術によりバッテリーの持ちが悪化するといったことはないとした。
また、同氏は、「2012年から研究を進めてきたが、はじめからリアルタイム処理を実現することを考えて進めてきた」とコメント。「NHKに在籍していた当時から、数式に胡坐をかくな、実際に使えない技術はダメだ、ということを叩き込まれてきた。常にリアルタイムで動くものを実現するためにはどうしたら良いかを考えてきた」とのことで、スマホ分野のみならず、テレビや医療機器など、超解像技術と親和性の高い分野で活躍する日本企業に活用してもらうことで、日本のエレクトロニクス産業の成長の手助けをできればとしていた。
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