2015年11月25日 16:40
群馬大など、マウス生体で炎症を起こした部分のみを光らせることに成功
同人工遺伝子を持つマウスにおいて、炎症が起きるような状況ではプロモーターが活性化するため、制御下にあるルシフェラーゼ遺伝子の転写が促進される。その後、翻訳されるルシフェラーゼタンパク質はインターロイキン-1βタンパク質に作用するインフラマソームのために連結されていた分解シグナルから切り離され、安定的に維持され発光する。逆に炎症がない状況下では、プロモーターが活性化しないので、ルシフェラーゼ遺伝子の転写も促進されない。つまり、炎症が生じた身体の部分を炎症が生じたときにだけ明るく光らせることができる。
これまでにもインターロイキン-1βの性質を利用した炎症可視化技術はほかの研究グループによっていくつか開発されてきたが、このマウスは性能面でそれらに勝っているという。今後、同マウスからの発光シグナル観察を通して、疾患や外傷などに伴う炎症の状態や抗炎症薬による効果などが今まで以上に容易かつ正確に調べられるようになることが期待される。
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