2015年12月1日 11:30
新ポイントサービス「dポイント」で巨大マーケティング企業に - ドコモの新たな挑戦
○かつての狙いは"囲い込み"
では、"協創"により、ドコモのポイントプログラムのビジネスモデルは、どう変わるのか。まずは旧ドコモポイントの位置づけについて考えたい。
旧ドコモポイントは、顧客の囲い込みを重視した戦略として機能していた。ポイントプログラムを活用して、ドコモとの契約、サービスを継続利用してもらう。これによって、他のキャリアへの流出を防ぐ効果が見込めたわけだ。
実際、旧ドコモポイントは、「ポイントをためる」「ポイントを使う」のいずれをとっても、ドコモのサービスを中心とした色彩が濃かった。ドコモのサービスの利用でポイントがたまり、ドコモの機種代金、修理への充当が行えるなど、ざっくりと言えば、ドコモユーザーのためのポイントプログラムだった。仮にドコモがポイント費用を負担してでも、メリットがあるものとなっていた。
dポイントでも、旧ドコモポイントの利用者にとって、ポイントの利用先が増えるメリットがあり、一定の囲い込み効果を発揮するが、キャリアフリーになることで、不可解な点も見えてくる。それは、キャリアフリーになった場合、ドコモがポイント費用を負担するのは割にあわなくなることだ。