2015年12月9日 10:00
日本通信、金融・決済系やIoT向けの新ルーター「2SIMルーター」発表
日本通信はこのほど、2つの携帯電話回線を利用した組み込み機器向けルーター「2SIMルーター」を発表した。
2回線を利用できるメリットとして、NTTドコモの回線が通信できなくなった場合に、自動的にソフトバンク回線へ切り替えられることがある。これにより、ネットワークの信頼性、高接続性を確保できるとしている。
特にIoTやM2M向けのサービスを想定しており、同社はISDN回線での専用線サービスの置き換えを狙う。月額料金はルーターレンタル料金、通信料金を含んで3900円(税別)となる。
2SIMルーターは、1つの通信モジュールと2つのSIMスロットを備えており、メイン回線としてドコモ、バックアップ回線としてソフトバンクが利用される。
メイン回線が不通になった場合、自動的にバックアップ回線に切り替えを行い、通信を維持することができる。ドコモ回線自体が不通になることは「めったにない」(日本通信 社長 福田 尚久氏)が、信頼性を求める法人ユーザー向けにサービスを提供する。
日本通信はMVNOとしてドコモとL2接続を実現しているが、ソフトバンクに対しては現在L2接続を申し入れしている段階だ。ソフトバンクのSIMを挿しただけではそのまま通信できないため、同社の米国子会社がL2接続の契約をする英Vodafoneを経由してソフトバンク回線を利用する形態をとる。