2015年12月11日 17:04
「自分を新しい場所へ運んでくれる」- 美術家ヴァスコ・ムラオ氏が感じたiPad ProとApple Pencilの可能性
製品に触れると、全員が口々に「すごい」と言っていたそうだ。
「予定の時間が終わって再び全員が集まった時に、もうちょっと書けないかと(主催者に)訊ねたら、みんなが笑った。みんな同じことを思っていたんだ」(ムラオ氏)
イベントで行われたライブドローイングでは、ペインティングアプリ『Procreate』を使用して、制作中の作品に線を書き加えていった。
これまで作品をスキャンして多少のレタッチを行う程度で、デジタル機器はあまり活用していなかったというムラオ氏。ペンタブレットなどを試したこともあったが、「作品と自分の意思との間に壁を感じて、自分には適していない」と思っていたそうだ。それが今回は最初から自然に入り込め、ディテールまで思った通りに描くことができた。「今までにこういう体験がなかったので、衝撃的でした」と語る。
描きやすいペン探しに2年もかけるほど"描き心地"にこだわる彼が言うのだから説得力がある。
しかし、iPad ProとApple Pencilで最も大きく変わったのは「創作の可能性が広がったこと」だと語る。○ツールが変わることで広がった表現の可能性
デモで描いた作品では、部分的にグレーを用いた彩色が施された。