くらし情報『OISTなど、海藻から抽出した高分子のカプセルで糖尿病治療に新たな道』

2015年12月28日 17:11

OISTなど、海藻から抽出した高分子のカプセルで糖尿病治療に新たな道

で作られたハイドロゲルカプセルでランゲルハンス島を包み込み、凍結時の危険から保護する手法を開発。同ハイドロゲルカプセルは多孔質の微小構造が特徴で、カプセル内には自由水、凍結結合水、不凍水といった3種類の水が含まれている。とくに不凍水を多く含んだハイドロゲルカプセルでは、細胞を氷晶によるダメージから守り、凍結防止剤の使用を減らすことができる。

同研究グループはさらに、酸素感受性蛍光色素を同ハイドロゲルカプセルの中に加え、ランゲルハンス島の酸素量をリアルタイムで測定するセンサーを開発。これにより、細胞の生存状態を個別あるいは細胞群として調べることができるようになる。

また、同ハイドロゲルカプセルは、栄養素や膵臓からの分泌物といった小さな分子を容易に通過させる一方で、移植細胞と宿主細胞が直接接触するのを防ぐことができ、さらに患者のランゲルハンス島を破壊したそもそもの原因である自己免疫反応から移植細胞を保護することも可能となっている。

同研究グループは、同ハイドロゲルカプセルが実用化されれば、移植に必要な臓器不足や、細胞の生存状態を個別に確認できる容易で安全な評価方法の欠如といったランゲルハンス島の移植にともなう重要課題を解消することができると説明している。

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