2016年1月21日 15:13
太陽系に9番目の惑星が存在する可能性 - 米カリフォルニア工科大
米国のカリフォルニア工科大学の研究チームは1月20日(現地時間)、海王星の外側をまわる軌道に、地球の約10倍もの質量をもつ大きな惑星が存在する可能性があると発表した。今後、望遠鏡による観測で存在が確かめられれば、太陽系の第9惑星になる可能性がある。
発見したのは同大学の天文学者マイケル・ブラウン(Michael Brown)氏とコンスタンティン・バティギン(Konstantin Batygin)氏らのチーム。論文は米天文学会の専門誌「アストロノミカル・ジャーナル」に掲載された。太陽系第9惑星になることへの期待を込めて、この天体は「プラネット・ナイン」(Planet Nine)という名前で呼ばれている。
彼らはまず、海王星の軌道より外側の黄道面に広がるエッジワース・カイパーベルト天体のうち、6つの天体の軌道に注目した。この6つの天体はどれも大きな楕円軌道を描いているものの、太陽から見た際の楕円の伸びる方向や、太陽の赤道面からの傾きがほぼ同じであった。
これほどの並びが、これら天体たち自身のみの作用によって起こる確率は0.007%ほどと推定されており、巨大な質量をもつ未知の天体の影響によって起きた可能性があるとされた。