くらし情報『産総研、高伸縮性と強靭性を兼ね備えた導電性透明ラップフィルムを開発』

2016年1月22日 10:36

産総研、高伸縮性と強靭性を兼ね備えた導電性透明ラップフィルムを開発

産総研、高伸縮性と強靭性を兼ね備えた導電性透明ラップフィルムを開発
産業技術総合研究所(産総研)は1月21日、電気を通す透明ラップフィルムを開発したと発表した。

同成果は、産総研 フレキシブルエレクトロニクス研究センター 印刷デバイスチーム 吉田学 研究チーム長、植村聖 主任研究員、延島大樹 産総研特別研究員、およびトクセン工業らの研究グループによるもので、1月27~29日に東京ビッグサイトで開催される「プリンタブルエレクトロニクス2016」で発表される。

同ラップフィルムは、二枚の柔軟なフィルムの間に極細金属ワイヤが波状になるようにはさみこまれた構造となっており、極細金属ワイヤには、弾性の高い線径9μmのピアノ線を利用。これにより波状ワイヤの頭頂部の曲率半径を大きくでき、伸縮する際にも金属疲労が起こらず、断線に強い高伸縮性の導電性ラップフィルムを作製することができた。

一般に、視力1.0の人が30cmの観察距離で認識できる物体の最小サイズは50μm~100μmと言われている。今回用いた線径9μmのピアノ線を目で認識することは難しく、同ラップフィルムには十分な透明性が確保されている。また、波状の極細金属ワイヤによりフィルムは導電性を示すが、ワイヤを波状に配線しているので、伸縮時にもワイヤ自体の長さは変わらず、原理的に電気抵抗は変化しない。

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