2016年1月25日 13:00
着陸に成功したスペースXの「ファルコン9」ロケット - 実は「フル・スラスト」という名の進化版だった
の開発も進められていた。
○ファルコン9 v1.1
改良型ファルコン9はよく「ファルコン9 v1.1」とも呼ばれる。これは同社が、ソフトウェアのように次々と新しいバージョンのロケットを出してくることから付けられたものだが、初代のv1.0とv1.1では、大きな違いがある。
まず何より、外見が大きく異なっている。ロケットの第1段機体の全長は、v1.0よりも60%も伸びており、すこし野暮ったい姿をしていたv1.0と比べ、v1.1はすらりと背が高く、精悍な姿となっている。
ロケット・エンジンもより強力な、また世界最高級の効率をもつ高性能な「マーリン1D」が装備されている。その結果、打ち上げ能力も大きく増している。また9基のエンジンを「田」の字の形に並べるのも改められ、中央に1基、その周囲に8基のエンジンが取り囲むように並ぶ形となっている。
また打ち上げが重ねられる中で、ロケットの再使用化に向けた着陸試験が行われることになり、機体に着陸脚や空力フィン、窒素ガス・スラスターなどが順次装備されていった。v1.0は2013年3月の5号機の打ち上げで打ち止めとなり、次の同年9月の打ち上げからはv1.1が投入された。