くらし情報『自閉症スペクトラム障害の人は対人距離を短く取る - 東大などが確認』

2016年1月28日 11:23

自閉症スペクトラム障害の人は対人距離を短く取る - 東大などが確認

この結果、自閉スペクトラム症の人は、どちらの場合も自閉スペクトラム症でない人と比べて、不快であると感じる地点が研究者に近く、他者との対人距離を短く取る傾向にあることがわかった。また、自閉スペクトラム症の度合いが高いことと対人距離が短いことが関係していることから、対人距離には人によって差が見られることも明らかになった。

さらに、対人距離を取る際のアイコンタクトの影響を調べたところ、研究者が参加者に近付く場合では、自閉スペクトラム症の人も自閉スペクトラム症でない人も、研究者がアイコンタクトを取ると、アイコンタクトを取っていないときに比べ、対人距離を長く取ったという。このことから、自閉スペクトラム症の人も自閉スペクトラム症でない人も、アイコンタクトの情報を対人距離の調整に利用していることがわかった。

短い対人距離は他者への好意や親密性を表すため、今回の結果を踏まえると、自閉スペクトラム症の人は自分がほかの人と比べて対人距離が短すぎないか意識することで、コミュニケーションの相手に好意や親密性を示しているという誤解を与えることを避けられる可能性があるといえる。また、不快に感じる対人距離は人によって差があるという今回の結果から、自閉スペクトラム症の人も、自閉スペクトラム症でない人も、対人距離には人によって差があることを踏まえて社会生活を送ることで、よりよいコミュニケーションを行うことができると同研究グループは説明している。

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