2016年1月29日 12:29
北海道~関東の太平洋沖合プレートではスロースリップに周期性 - 東北大ら
今回の研究では、相似地震(小繰り返し地震)と呼ばれるプレート境界の地震と、日本列島の地表を覆うGPS観測網による地殻変動データの2つから、過去28年間の北海道~関東地方の沖合のプレート境界でのスロースリップの速度の変化を調べた。
この結果、三陸沖の東部では、スロースリップの速度に約3年周期の変動が見られることがわかった。さらに、同地域のマグニチュード5以上の比較的大きな地震について調べると、これらの地震の数も約3年の周期的増減をもつととともに、スロースリップが発生している時期には約6倍もの地震が発生していることが明らかになった。同様な大規模地震とスロースリップの関係は、三陸沖西部を含め、解析された10地域中8地域で見られ、東北地方太平洋沖地震の発生時も、北部の領域でスロースリップの速度が増加している時期に対応していたという。
同研究グループは、スロースリップによる周期的な応力変化を考慮することで、大地震発生の予測を高度化することができる可能性があると説明している。
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