2016年2月2日 10:00
ディープラーニングの原理とビジネス化の現状 (1) ディープラーニングシステムの基本を知る
「人工知能(AI:Artificial Intelligence)」は、1950年代にはパーセプトロンが考案されてブームになったが、できることが限定されていることから下火になった。その後も1980年代にはエキスパートシステムのブームが起こり、わが国では第5世代プロジェクトが推進された。しかし、エキスパートシステムは開発が難しく、適用性が限定されているという問題があり再び下火となった。
第3次のブームは、IBMのDeep Blueが人間のチェスチャンピオンを破った1997年ころからである。その後、2005年にはDARPAのロボットカーチャレンジで、スタンフォード大学の車が砂漠のコースの無人走行に成功した。これらは、ある意味で、特定の目的のために作られた人工知能システムであったが、2011年にはIBMのWatsonがJeopardy!で人間のチャンピオンを破り、広い範囲の問題に対する人工知能の可能性を示した。2012年には、画像認識の分野でトロント大学のHinton教授のグループが素晴らしい成績を上げて、「ディープラーニング」が注目されることになった。
ディープラーニングとはいかなるものかを、2015年に開催された「NVIDIA GTC」