2016年2月4日 10:20
フィンテック(Fintech)の今 (5) P2Pレンディングの世界
です。同社は2015年10月にソフトバンク社から1,200億円という巨額の資金調達を行ったことでも有名となりました。
同社は学生の学費ローンの借り換えに強みを持つプラットフォームで、すでに発生した学費の返済を、より借り手に有利な利率で行うことを強みとしています。その背景として、ビッグデータを活用し、返済能力の高い借り手を探し出すのと共に、貸し手側についても大学の卒業生たちを集めることで、高い金利を要求しにくい層を選んでいることが挙げられます。
また、単純に借り手と貸し手をマッチングするのみでなく、履歴書の書き方や、面接の受け方の訓練、キャリアに向けた相談などを実施することで、借り手の将来の給与水準を上げる取り組みも行っています。借り手の返済能力が改善することで、単純なプラットフォームとして以上の価値を提供している好例となります。
○日本におけるP2Pレンディング
日本でも数社、P2Pレンディングは存在していますが、これらの拡大はまだ緒についた段階といえます。その大きな背景としては低金利環境があり、個人や中小企業が比較的安い金利でお金を借りることができ、それゆえプラットフォームへの需要が相対的には低い点が、英国や米国などとは異なる背景といえます。