くらし情報『iPhone 6s/6s Plusで撮影された「Live Photos」はアート足り得るか? - 「Creator Talk」に登場した映像作家・柿本ケンサクさん』

2016年2月11日 18:57

iPhone 6s/6s Plusで撮影された「Live Photos」はアート足り得るか? - 「Creator Talk」に登場した映像作家・柿本ケンサクさん

が、今、綴っている物語を想像せずにはいられなくなったのだ。そして、柿本さんがセレクトしてくれたLive Photosの中にも明らかに「物語」が存在していた。

柿本さんは目に見えないものを大切にしたいという想いがあるという。渋谷区猿楽町のヒルサイドフォーラムで開催された初の個展、「TRANSLATOR」は、自分自身を「目に見えないものの通訳者」であると位置づけて命名したとのことである。Live Photosがお気に入りなのも、本当だったら、そこには見えなかったものを顕在化してくれるからなのかもしれない。

Live Photosに収められている、瞬間、瞬間は、撮影者が本来意図しないものが写っている可能性が高い。もし、映像を撮ろうとしているなら、録画ボタンを押した時と、録画停止ボタンを押すまでが、撮影者の撮りたい場面なのだ。ところが、Live Photosでは、シャッターボタンを押す数秒前から記録が始まり、押して、1.5秒が経過すると、勝手に記録が終わる。
そこに残っているものは、撮影者の意図とは外れたものであるのだ。多分に残されたものはゴミのようなものでしかないが、それでもごくまれに、奇跡の瞬間を捕まえていることがある。その奇跡が潜んでいるところにLive Photosの面白さがあるのではないだろうか。

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