インターネットショッピングにおける模造品トレンドと対策とは
と考える人は、50%以下。半数近くの消費者は「正規品より安いので、購入するのは仕方がない」「正規品にはないデザインしようのものもあるので、購入するのは仕方がない」「公然と売っているので、購入するのは仕方がない」というように、「購入するのは仕方がない」と考えている、という結果だ。これでは、水際での対策も厳しいというのが実情だろう。
しかし、パネラーの多くは、この調査結果と実態とでは大きな隔たりがあると考えている。
たとえば堤氏は、「2014年~2015年にかけて、赤ちゃんの抱っこひも偽物が出回り、市場で流通している半分以上が偽物という状況になりました」と説明。しかしこのケースの場合は、安全面での懸念が大きく、すぐに情報を提供したところ、口コミで広がり、半年ほどで偽物は1%以下になったという。
こういった経験から、「大半の人が、偽物を“購入するのは仕方がない”と考えている、とは到底思えない」と、堤氏。また、販売サイトの口コミなどを見ても、「偽物を掴まされた消費者の怒りはすさまじい」(上山氏)という現場での実体験も報告された。
消費者自身も、偽物を購入したくないという心理があることが浮き彫りになった。