くらし情報『TMDU、物理刺激と腱の成熟を結びつける遺伝子メカニズムを解明』

2016年2月24日 21:57

TMDU、物理刺激と腱の成熟を結びつける遺伝子メカニズムを解明

加えて、コラーゲン線維同士をつなぐ役割を果たすFibromodulinの発現も上昇することでコラーゲン線維密度が増加することもわかった。一方、Mkxノックアウトマウスでは同じ運動でも腱関連遺伝子の明らかな上昇は無く、コラーゲン線維径やコラーゲン線維密度の増加も認められなかったことから、Mkx遺伝子は運動に応答し腱の成熟に必要な遺伝子であると結論付けられた。

さらに、Mkxを制御するGTF2IRD1遺伝子を同定することにも成功。GTF2IRD1遺伝子は通常の腱細胞では細胞質に存在するが、物理的に引っ張ると、核内に移行することを確認した。また、Mkxの上流領域にGtf2ird1の結合領域を特定し、この領域においてクロマチンリモデリングが行われることが判明した。これらの結果から、腱細胞では外力刺激を感知し、Gtf2ird1遺伝子が核内移行しMkxを制御することで腱の成熟が促進されることが明らかとなった。

同研究グループは今回の成果について「はじめてMkxが機械的刺激に応答する遺伝子であることが明らかとなり、さらにその上流遺伝子まで同定することが出来ました。運動により腱関連遺伝子が上昇し、腱が成熟することは、断裂等の腱疾患の修復にも影響すると考えられることにより、適度なリハビリの重要性が再確認されました。」とコメントしている。

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