くらし情報『東大と分子研、分子モーター「キネシン」が二足歩行する様子を精密に可視化』

2016年3月1日 08:30

東大と分子研、分子モーター「キネシン」が二足歩行する様子を精密に可視化

東大と分子研、分子モーター「キネシン」が二足歩行する様子を精密に可視化
東京大学(東大)と分子科学研究所(分子研)は3月1日、細胞内輸送に関わる分子モーター「キネシン」が二足歩行運動する際の片足の動きを、従来よりも100倍以上高い時間分解能で一分子観察することに成功したと発表した。

同成果は、東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻の大学院生(研究当時) 磯島広氏、分子科学研究所 岡崎統合バイオサイエンスセンター 飯野亮太 教授、東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻・量子相エレクトロニクス研究センター 新谷大和 特任助教、東京大学大学院 工学系研究科 応用化学専攻 野地博行 教授、 東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 富重道雄 准教授らの研究グループによるもので、2月29日付けの英科学誌「Nature Chemical Biology」に掲載された。

キネシンは二つの足を交互に動かして、歩くようにして運動する分子モーターと呼ばれるタンパク質で、これまでに一分子計測法によってキネシンがステップ状に運動することが示されてきた。しかし、従来の手法では時間分解能が低いため、ステップの途中の動きを直接観察することは困難だった。

今回、同研究グループは直径40nmの金ナノ粒子を観察用の目印としてキネシンの片足に結合させ、その動きを全反射照明型の暗視野顕微鏡を用いて観察し、従来より100倍以上高い55μ秒という時間分解能と1nmの位置決定精度で、片足の動きを可視化することに成功した。

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