くらし情報『東大など、放射性元素を長期間隔離する技術に応用可能な固定機構を発見』

2016年3月8日 12:54

東大など、放射性元素を長期間隔離する技術に応用可能な固定機構を発見

東大など、放射性元素を長期間隔離する技術に応用可能な固定機構を発見
東京大学(東大)は3月7日、放射性元素による汚染の浄化に応用できる長期固定機構を発見したと発表した。

同成果は、東京大学大学院 理学系研究科 鈴木庸平 准教授、および日本原子力研究開発機構、京都大学、茨城高専らの研究グループによるもので、3月7日付けの英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。

微生物のなかには、水に溶けたウランの酸化還元反応によってエネルギーを獲得し、それによって還元されたウランを固体として沈殿させる種があり、実際にウランで汚染された地下水に酢酸などの有機物を添加して微生物を活発化し、ウランを環境基準濃度未満まで下げることに成功している。しかし、生成したウランの固体はナノ粒子であり、このような小さな粒子は環境中で不安定なため、その長期安定性の確保が課題となっていた。

同研究グループは、岐阜県・瑞浪超深地層研究所の地下200~400メートルの地下水を6年間にわたり化学分析した結果、花崗岩中で硫酸呼吸する微生物が生息していることを2014年に明らかにしている。硫酸呼吸する微生物の多くがウランのナノ粒子を形成し、花崗岩はほかの岩石よりもウランの濃度が高いことが知られているため、同研究グループは、今回、微生物により沈殿したウランのナノ粒子の検出を実施。

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