ここまでの説明では、マーケティング機能を提供しているだけという見方もできる。しかし、渡辺氏はそれを否定する。パートナーとの役割分担について「ゲームの開発・運営はパートナー会社に任せていますが、企画段階からドコモの担当者と先方との間で調整を行い、それをベースにして開発していくという流れです」。
ゲームと一口に言っても、コンセプト、シナリオ、音楽、キャラクターデザインなど、様々な要素が組み合わさる。マーケティング以外の部分でも、パートナーと話し合い、共同で制作していく。
特に今作の「Heaven×Inferno」では、シナリオまで書ける元ゲーム会社の中途社員がドコモに加わったことで、企画段階からどっぷりと絡んだという。仕上がりについても「グラフィックのクオリティ、描写の細かさなど、他社が追随できていないところまで実現した作品」と品質の高さに自信を示す。
●マーケティングデータは最強か
○データの威力は?
マーケティングデータ、ゲームに熟知した社員。
この2つをもってすれば、ヒットの可能性は高まりそうだ。しかし、渡辺氏はゲームビジネスの難しさも指摘する。「過去に5本リリースして、うまくいったのは1タイトル。