くらし情報『慶大など、PETを分解して栄養源にする細菌を発見 - 分解メカニズムも解明』

2016年3月11日 16:35

慶大など、PETを分解して栄養源にする細菌を発見 - 分解メカニズムも解明

その結果、PETくずを含む堆積物を投入した試験官においてPETフィルムに多種多様な微生物が集まり、分解している様子を発見。この微生物群の中から強力なPET分解細菌「Ideonella sakaiensis 201-F6株(201-F6株)」を分離することに成功した。この201-F6株はPETを分解するだけでなく、PETを栄養源として増殖することもわかった。

次に、201-F6株がPETを分解する仕組みを調べるために、PETを分解する酵素に関するゲノムの解読を試みたところ、PETを加水分解することが報告されている酵素と類似した配列をコードする遺伝子を発見した。その遺伝子産物であるタンパク質の機能解析を行った結果、PETを加水分解する能力があることが判明した。また、この酵素はこれまで報告されてきたPET加水分解酵素よりもPETを好んで分解し、PETが頑丈となる常温で高い分解活性を持つことがわかった。研究チームが「PETase」と名付けたこの酵素は、201-F6株が自然界でPETを栄養源として生存するための「武器」となっている可能性があるという。研究チームは、PETaseがPETを加水分解しMHETを主に生成し、それ以上反応が進まない現象に着目。

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