追い風吹けど盛り上がらず、格安スマホが抱える課題とは?
1月末までは従来どおりの販売を行ったため、駆け込み需要が発生、2月以降は、その反動が生じた。BCNの調査結果によると、1月のスマートフォン販売台数は、大手携帯会社3社ともに前年同月比3割の大幅増となった。しかし、2月には一転、同約3割減となっている。
KDDIの田中孝司代表は2月初頭に「(前年同月比で)2月は確実に2割は落ちている。店舗によってはもっと影響も出ていると思う」などと発言したが、それ以上の悪い結果となったわけだ。
2月になって販売が低迷し始めた大手携帯会社のスマートフォン。大手が失ったユーザーの行き先は、通信料金の安いMVNOとなりそうだ。BCNでの調査結果では、MVNOのサービスが伸びていることがわかる。
しかし、MVNO各社としては「今は販売に結びついていない」というのが共通の感覚。そもそも母数が少なく、例月増加傾向にあり、極端に増えているとは実感できないのだろう。MMD研究所の調査結果によると、格安SIMの利用者はわずか6.9%、増加傾向にあるとはいえ、まだ少数派なのだ(2016年1月「格安SIM利用者意識調査」)。追い風吹けども盛り上がり切れない、それが今のMVNOだ。