くらし情報『アルツハイマー病の原因因子の可視化に成功 - 発症の仕組み解明に期待』

2016年3月18日 10:45

アルツハイマー病の原因因子の可視化に成功 - 発症の仕組み解明に期待

アルツハイマー病の原因因子の可視化に成功 - 発症の仕組み解明に期待
産業技術総合研究所は3月16日、脳遺伝子研究グループの落石知世主任研究員らが北海道大学などと共同し、アルツハイマー病の原因因子の一つであるアミロイドβたんぱく質の動態を、生きた神経細胞内や生体内で可視化する技術を開発したことを明らかにした。培養細胞や生きた個体を用いたアルツハイマー病治療薬の候補物質のスクリーニングへの応用や、アルツハイマー病の発症メカニズム解明への貢献が期待できるという。

アルツハイマー病は記憶障害や判断能力の低下、見当識障害等を特徴とし、認知症の半数以上を占める。だが、詳細な発症メカニズムが解明されておらず、有効な治療法や特効薬も開発されていない。

アミロイドβたんぱく質の特徴として、集まって大きな凝集体を形成しやすい。アミロイドβたんぱく質と蛍光たんぱく質の「GFP」(緑色蛍光たんぱく質: 生きた細胞や個体内のタンパク質の局在などを観察する際によく用いられるたんぱく質)を融合させたたんぱく質・アミロイドβ-GFPは、アミロイドβたんぱく質が重合することでGFPの蛍光が阻害されると推測されてきた。そのため、これまでアミロイドβたんぱく質の局在や動態の可視化が困難とされてきた。

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