LINEがプリペイドカードを発行する狙いはどこに - ”LINE Pay経済圏”は拡大するか
そのものの認知度の向上である。このLINEの思惑は当たるだろうか。
競合他社のサービスを例に考えてみたい。カードの発行とポイントとの連携サービスには例えば、先行するKDDIの「au WALLET Market」がある。KDDIでは同サービスの開始にあたり、コストを度外視した大規模なキャッシュバックキャンペーンなどを展開していた。しかし今後はいかに黒字化させていくかに苦心している。この大手通信キャリアの先例から分かることは、一般消費者の日常生活には、まだカードによる決済方法が浸透していないという事実である。「LINE Payカード」の開始により、果たして”LINE Pay経済圏”は拡大できるだろうか。
道のりは決して甘くない。
100以上のプロジェクトを動かし、3か月に1回のサイクルで事業を見直しているというLINE。サービスを継続するか否かの経営判断が速く、直近ではフードデリバリーアプリ「LINE WOW」、フリーマーケットアプリ「LINE MALL」などを閉鎖している。いわば慎重な経営をしてきた同社が、ここにきて「LINE Pay」、「LINE ポイント」、そして「LINE MOBILE」