くらし情報『東大、指の力を加えるだけで電気伝導率が2倍になる有機物半導体を開発』

2016年4月5日 11:17

東大、指の力を加えるだけで電気伝導率が2倍になる有機物半導体を開発

東大、指の力を加えるだけで電気伝導率が2倍になる有機物半導体を開発
東京大学(東大)は4月4日、指の力を加えるだけで電気伝導率が約2倍になる半導体材料を開発したと発表した。

同成果は、東京大学大学院 新領域創成科学研究科 竹谷純一教授、東京工業大学 宍戸厚准教授らの研究グループによるもので、4月4日付けの英国科学誌「Nature Communications」に掲載された。

有機半導体についてはこれまで、電気伝導特性や電界効果特性などのさまざまな物性が調べられてきたが、応力による歪を加える効果はあまり詳しく研究されてこなかった。シリコンなどの無機半導体においては、強く共有結合している原子間の距離が小さくなることによって電気伝導度が増加するが、有機半導体は、弱い分子間力で結びついていてかつ室温で各分子が激しく振動しているため、圧力によってどのように変化して電気伝導がどのような影響を受けるかということは明らかになっていなかった。

通常の有機半導体トランジスタは、結晶軸方向がランダムな結晶粒の集合である多結晶であるため、応力による歪の効果が結晶粒間の電流に影響し、応答の大きさが制御不能であることが知られている。そこで同研究グループは今回、単結晶の有機半導体を用い、応力に対する電流の応答が物理的に対応するセンサ機能を持つデバイスを開発。

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