2023年5月10日 08:00
福士蒼汰、松本まりかの首に手をかけ…映画『湖の女たち』でW主演&初共演
自分は何者なのか、何がしたいのか、何がしたくてここまできたのか、自分の中に何があるのか、何もない、持たない、結局何者でもないことを突き付けられ、焦り、限界を知り、静かに壊れてゆきました。
そこに至って私はようやく、自分を守る、偽るガードが崩れ、その隙から本当に美しいもの、その本質に一瞬、出会うことが出来たのです。
それは私であり佳代であり、自分と役を隔てるものはなかったように思います。
ラストシーン。
彩りを帯びてゆく空と湖、逆光の大森組が三位一体になった夜明け。
あんなにも美しい景色を見たのは初めてでした。
どうしようもなく此処で生きたいと思ってしまった。
「誰かを信じ切る」という監督の揺るぎない覚悟と共に、
あの強烈な映画体験は、生涯この身体から離れることはないでしょう。
○監督・脚本:大森立嗣コメント
吉田修一さんの『湖の女たち』と言う小説を読みました。この世のケガレと生の輝きが渦巻くようなものすごい小説でした。沸々とした気持ちを抑えられず、大きな挑戦でしたが映画にしたいと熱望し、なんとか完成までこぎつけました。福士蒼汰と松本まりかが主演です。二人は本当に素晴らしい演技をしています。