2023年7月21日 08:00
宮沢りえ、鬼気迫る表情 重度障害者施設で起こる事件描く『月』に「ずっと、今も…」
十代の頃から辺見庸の作品に魅せられてきたという彼は、原作を独自に再構成して臨んだ。
特報映像は、穏やかなメロディーと共に重度障害者施設の日常から始まる。働き始めたばかりで真摯に仕事と向き合う洋子(宮沢りえ)、慣れた手つきで髪を結う陽子(二階堂ふみ)、入居者と心通わせるさとくん(磯村勇斗)が映し出される。だが「俺今夜さ、この国の平和のためにさ、障害者たちを殺すよ」映像は一変し、人を傷つけることを否定する洋子に、さとくんは「人ってなんですか?」と問いかける。
ティザービジュアルでは、主人公・洋子を演じる宮沢の鬼気迫る表情、洋子を支える夫を演じるオダギリの包容力とどことなく漂う諦め、施設の同僚役の二階堂は自我とプライドと闘い、そして「命」を裁こうとする“さとくん”を演じる磯村の「狂気」と一言で裁くことのできない問いといった、一人一人の想いと倫理が交錯する一瞬の表情を捉えている。
○宮沢りえ コメント
私が演じた洋子の心は、ずっと、今も私の中を旅しています。
この映画を観てくださった方と、その旅の先にある「何か」を掴みに行きたいです。○磯村勇斗 コメント
撮影期間中、「人」とは何か。
「生きる」