2023年7月25日 11:00
ケンコバ「本気出すことは30年前に捨てた」 デビュー当時に現実を突きつけられ“全力”を封印
それでも第2弾が開催される。そこにはケンコバ自身も何か期待があるのだろうと思ったが、「全くないです(笑)」と否定する。
「単なる安請け合い。マネージャーが異動になると思っていたので『いいよ、やりますか』と答えたら、マネージャーが異動にならず、やることに(笑)。もうやらない前提でしたが、地獄というのは5層あるみたいなので、2番目の地獄をやるのもいいのかなと思います」
とはいえ、ケンコバチョイスの芸人。そこには、なにか浮上するきっかけを――という親心もきっとあるはずだ。
「ないですね。まあ、行きつくところがないだろうなという意味で引っかかったメンバーたち。
ここで選ばれたというのは恥じるべきことなんです。ある意味でこの寄席で引導を渡すというか(笑)」
ケンコバらしい叱咤激励のように感じるが、独特の物言いと芸人としての立ち位置は、類を見ないほど個性的だ。それでもケンコバは「全然アクセルを踏んでいない」と語る。
「僕がアクセル踏んだらとんでもないことになってしまう。常人だと理解できない。その現実はデビューした時に突きつけられているんです。本気を出していたら誰も笑わない。むしろ怖いと思われていて。