富士通研究所、オンデマンド交通の利益を向上させる運行技術を開発
、「タクシーモード」、「乗合モード」という異なる3つの運行モードに動的に割り当てて運行し、利用者は複数の運行モードから希望する乗車便を選択できるオンデマンド交通運行技術を開発した。
「固定路線モード」は、バスのように路線を固定して運行する形態で、近くの停留所まで歩く必要があるが、料金を低く抑えられるモード。「タクシーモード」は既存のタクシーと同様に運行するモードで、「乗合モード」は、路線を固定せず、複数の乗客と相乗りする方式で、相乗りにはなるが、目的地まで歩くことなく行けるモードだ。
今回開発した技術は、利用者がスマートフォンなどからリクエストすると、これら3つのモードそれぞれの乗車可能時間と料金を提示し、利用者に好みのモードを選択させるというもの。技術のポイントは、利用者に3つの選択肢中からどれかを必ず選んでもらえるように、候補を提示することだ。
富士通研究所では、MITの行動分析の技術協力を得ながら、料金、待ち時間、乗車時間、運行モードなどからそのモードを選択した場合の利用者の満足度を数値化。各候補が選ばれる確率を計算し、最適な組み合わせ表示するシステムを構築した。また、事業者が利益を出せるように運行指示を与える。