2024年3月13日 11:00
トランスジェンダー男性俳優・若林佑真、トランス俳優の現状や“BL・GL作品”への思い「いま議論の段階に」
名匠・成島出監督が、町田そのこの小説をベースに杉咲花主演、志尊淳共演で映画化した『52ヘルツのクジラたち』が公開され、高い評価を集めている。本作のトランスジェンダーの表現をめぐる監修、出演者で、現在、トランスジェンダー男性の俳優、ジェンダー表現監修として活躍する若林佑真にインタビュー。
若林は、2022年のドラマ『チェイサーゲーム』でもトランスジェンダー男性を演じて話題となった。日本ではまだまだ少ないトランスジェンダー男性の俳優。「メッセンジャーになりたかった」という若林の思いを聞いた。そこに導いたのは、意外な人物の講演だった。また、「シスジェンダーの俳優がトランスジェンダーを演じること」「BL作品やGL作品」への率直な意見も聞いた。
○シスジェンダーの俳優がトランスジェンダーを演じること
――今作ではトランスジェンダーの表現をめぐる監修としての参加とともに、俳優としても出演されています。
イチ俳優として、成島監督のもとで演出を受けてみていかがでしたか?
監修として接しているときは、ぶしつけながら対等にお話させていただいているという感覚だったのですが、清水役で出演させていただいた際には、すごくアドバイスをいただきました。