くらし情報『JAEAなど、高強度の陽電子ビームでシリコンの新素材シリセンの構造を解明』

2013年11月25日 17:12

JAEAなど、高強度の陽電子ビームでシリコンの新素材シリセンの構造を解明

JAEAなど、高強度の陽電子ビームでシリコンの新素材シリセンの構造を解明
日本原子力研究開発機構(JAEA)と高エネルギー加速器研究機構(KEK)、東京大学は11月21日、反射高速陽電子回折法(RHEPD)を用いて、銀単結晶表面上に形成したシリコンの原子1層からなるシリセンの構造を調べ、凹凸のあるバックリング構造であることを確認したと発表した。

同成果は、KEK 物質構造科学研究所の兵頭俊夫特定教授のグループ、JAEA 先端基礎研究センターの河裾厚男研究主幹のグループ、および東京大学 物性研究所の松田巌准教授らによるもの。詳細は、米国物理学会が発行する「Physical Review B」に掲載された。

グラフェンは、基礎科学的な興味および高速電子デバイスへの応用を可能とするために広く研究されている。これに触発されて、炭素と同じ14族の元素であるシリコンについても、同様なシート状の構造をしたシリセンができないか、活発な探索が行われてきた。同時に、理論的な研究も行われ、ダイアモンド型構造以外に層状構造(グラファイト型構造)を持つ炭素と違って、ダイアモンド型構造しかないシリコンでは、1層だけ取り出すことができてもグラフェンのようにまったくの平面ではなく、凹凸のあるバックリング構造をしているはずだとされていた。

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