鉄道トリビア (139) 引退直前の小田急ロマンスカー10000形、車体が短いのはなぜ?
として活躍している2000形の車体は20m級だった。
小田急の展望車付きロマンスカーの車体が短い理由は、日本では珍しい「連接台車」という構造を採用しているからだ。
連接台車は、車体の間の連結部分に配置される。
この方式は連結器の代わりに台車でがっちりと車両同士をつなぐため、前後方向の揺れが少ない。
客席の床下に台車がないため、室内の騒音が少ないなどのメリットがある。
とくにカーブ区間のスピードアップに効果があるとされている。
フランスの高速鉄道TGVも連接台車だ。
従来のサイズの車体を連接台車で結ぶと、台車同士の間隔が広くなる。
これだとカーブ区間に入ったとき、車体が線路から大きくはみ出してしまう。
カーブしたホームやカーブ区間に設置された標識などがそこにあれば、車体と接触してしまうおそれもある。
それを防ぐために台車の間隔を短くする必要があり、よって車体長も短くする必要があったというわけだ。
小田急電鉄の場合、展望車付きロマンスカーに連接台車を採用するのが”伝統”となっているようだ。小田急ロマンスカーの連接台車は1957年の3000形(SE)からで、それ以前のロマンスカー(1700形まで)