同社が2010年に経営破たんしたときにも、国の手厚い保護があったことは記憶に新しい。
しかし、LCCが保護してもらえる理由はない。
そこで、機内サービスや人件費や事務所の家賃や電気代などあらゆるコストを削減し、その分を安全面に投資するというのはLCCの半ば常識となっている。
中にはそうでないLCCもあるかもしれないが、そういうところが多いようなのだ。
実は、民間航空機事故の確率が「100万フライトに1回」という業界の常識は、ここ10年で格段に改善されている。
2000年と2010年の世界の航空旅客数を比較すると約1.5倍に増えている(日本航空機開発協会・資料)。
特にLCCの需要はここ10年でグングンと伸び、10年前はその需要がゼロに近かったアジアの場合、LCCの市場スコアは20%近くまできている。
一方で、航空機事故の発生率は下がり続け、2010年は過去最低、2011年はさらにそれを更新し、100万フライトにつき0.37回となった(国際航空運送協会調べ)。
つまり、約300万フライトに1回と、3分の1まで減少したのだ。
LCCが需要をのばしたここ10年で、航空機事故の発生率は格段に下がった。