くらし情報『岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (9) 経常収支の「赤字への転落」は心配無用。ただし「円安」には要注意(後編)』

岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (9) 経常収支の「赤字への転落」は心配無用。ただし「円安」には要注意(後編)

また、イラン問題がうまく収束しても、新興国の経済発展に伴う原油需要の高まり、という潜在的な価格上昇の要因は常につきまとうものです。

そして原油価格だけでなく食糧価格など世界の資源価格が全般的に高騰を続ける中では、引き続き原油価格も上昇を続けるものと見るのが妥当でしょう。

それを踏まえて、日本国内のガソリン価格の話に戻って考えると、同じような比率で今後も仮に円安と原油価格の上昇が続いた場合、1ドル=95円にまで円安が進むと、ガソリン価格は1リットル=198円になります。

1ドル=120円では280円です。

原油価格の上昇スピードが速まるといった状況になれば、さらにガソリン価格は値上がりしますし、便乗値上げということも出てくるかもしれません。

ガソリン価格が1リットル=300円、500円となれば自家用車を運転する人はいなくなるのではないでしょうか。

そういった状況も円安が進めば意外なほど簡単に起こってしまうのです。

そうなれば燃料コストの上昇に見舞われるために、日本の輸出企業も円安で儲かるなどと言っていられなくなるでしょう。


輸出による貿易黒字は輸入価格の高騰で吹き飛んでしまう懸念があります。

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