鉄道トリビア (154) 航空会社の国内便が電車だった!?
列車に乗るためには乗車券が必要だ。
しかしある時期、鉄道の乗車券では利用できず、航空券を持たないと乗れない列車が走っていた。
ルフトハンザ ドイツ航空が走らせた「ルフトハンザ・エアポート・エクスプレス」で、フランクフルト空港駅とデュッセルドルフ空港駅を約2時間半で結んだ。
「ルフトハンザ・エアポート・エクスプレス」は、ルフトハンザ航空の国内線として設定された列車だ。
フランクフルト空港はドイツで最も利用客が多く、デュッセルドルフはドイツ国内第3位の利用客がいた。
両者ともハブ空港として機能し、この区間の利用客も多かった。
デュッセルドルフは日本人が多い都市で、日本からフランクフルトに降り立ち、デュッセルドルフ行きに乗り継ぐ人も多かった。
しかし、フランクフルトとデュッセルドルフは約220km。
日本で例えるなら新幹線で東京から長野まで、直線距離だと大阪から米子までとほぼ同じ距離だ。
飛行機を飛ばすには距離が短すぎて採算を取りにくく、機材を大型化すれば乗降に時間がかかり、鉄道の所要時間との差は小さくなる。
そこで考え出された仰天プランが、「ドイツ国鉄(当時)の団体列車を設定し、航空便として走らせよう」