くらし情報『昭和の残像 鉄道懐古写真 (58) 飯田線に残ったスカ色旧型国電、最後の輝き - 伊那松島機関区の”珍車”も』

2012年7月15日 08:02

昭和の残像 鉄道懐古写真 (58) 飯田線に残ったスカ色旧型国電、最後の輝き - 伊那松島機関区の”珍車”も

写真4の右奥に写っているのは、伊那松島機関区の珍車・救援車クモエ21009です。

救援車とは、災害、脱線、踏切事故などが起こった際、現場に出動し救援作業をするための車両で、車内には枕木、ジャッキ、クレーンなどの各種資材や機材を積んでいます。

緊急時以外の走行は検査入場くらい、という車両です。

当時の救援車は、ほとんどが古くなった車両や廃車になった車両から改造されていました。

クモエ21009も、クモハ11235から改造されています。

最も特徴的なのが、大きな扉が設置され、口を開けた妖怪のような奇妙な前面です。

通常、救援車は救援作業中に資材や機材を出しやすいよう、側面に大きな扉を設置していました。

このクモエ21009では、飯田線中部の狭隘な山岳線区で、線路方向にのみ空間が存在する場所での救援作業を考慮し、前面にも大きな扉が設置されました。


1981年8月、身延線から旧型国電が引退すると、国鉄線上のスカ色戦前形旧型国電は飯田線伊那松島機関区所属の約50両のみに。最後の活躍を続けましたが、新性能化により1983年6月に定期運用が終了、7~8月の「さよなら列車」運転をもって引退しました。

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