さらに取材をしていると40代の女性がこんなことを言ってきた。
「だいたい東京が間違っているねん。
世界的に右に立つのが正解で、外国ではな、左に立つのは田舎もんやと思われるねんで」。
実際に海外出身の英会話教室講師をやっているという男性に話を聞いたが、「確かにアメリカやフランスなどでは右側通行が正解です」とのこと。
どうやら大阪人は知らない間に国際ルールに合わせていたのか(笑)。
次に私鉄阪急電車の梅田駅に場所を移して再度エスカレーターを観察してみたが、やはりほとんどの人が右側に立っている。
ここで新たな情報をキャッチした。
60代男性が言うには「昔、阪急梅田駅が今の場所に移動した時にエスカレーター乗っていたら、急いでいる人のために左側を空けてくださいっていうアナウンスが流れていたような気がする」と。
これは本当か?そこで中高年の方々に片っ端から声をかけてみる。
昭和42年ごろにこのアナウンスを聞いたことがあるという人が多くいた。そのほかにも「万博の年から急にアナウンスを聞きはじめた気がする」という1970年の万博説が浮上してきた。
万博開催時に国際基準に合わせた右立ち、左空けルールが制定されたというのだ。