瀬戸内海に浮かぶ無人島に上陸してレジャーを楽しむ方法を知りたい!
最も多い広島県の142(海図に●●島と表記されているものは153)を筆頭に、愛媛県133(同136)、山口県127(同105)と続く。
これらの中には人が住んでいる島も人が住んでいない島も含まれている。
しかし、基本的に日本の無人島は全て所有者が存在するため、無断で上陸することは許されていない。
もし勝手に上陸すると逮捕されるのはもちろん、想像を超える額の罰金を支払う結果になるので注意が必要だ。
そうは言っても、私有地の島の中にはキャンプ場や海水浴場として利用できる島もある。
現在、公の許可さえあれば入島できる島として、次のようなものが挙げられる。
「津波島(つばしま)」
愛媛県越智郡上島町に属する周囲約5kmの無人島。
県の自然海浜保全地区に指定された海岸があり、かつてはレジャー施設として開発されていた。
そのため、キャンプ場や海水浴場をはじめ、テニスコート、多目的広場、レストハウスなどの施設が設けられており、夏にはキャンプや海水浴が楽しめる。
ただし、定期航路はないので、訪れたい場合は船をチャーターする必要がある。
「蔦島(つたじま)」
香川県三豊市仁尾町に属する周囲約4km無人島。
仁尾港(におこう)沖に浮かぶ大蔦島と小蔦島の2つを合わせて蔦島と呼ぶ。
仁尾港からつたじま渡船でわずか4分。
気軽に渡ることができる自然豊かな島である。
この島は4月~10月のみ海水浴場・キャンプ場として開放されており、その期間は渡し船も就航する。
「釜島(かましま)」
岡山県倉敷市にある鷲羽山(わしゅうざん)の先端に位置する、久須美鼻(くすみばな)の南東約1kmの沖合に浮かぶ無人島。
かつては人が住んでいたが、現在は夏だけ釜島海水浴場がオープンする。
定期船がないためチャーター船で訪れるしかないのが難点だが、一面に広がる白砂ビーチの景観は見事だと評判。
「能島(のしま)」
伯方島と大島との間に浮かぶ周囲720mの小さい島。
かつて瀬戸内で大きな勢力を誇った能島水軍(野島氏)が、ここに水軍城を築いたことで知られている。また、「能島の桜」として知られる桜の名所でもある。
そのため、普段は上陸することはできないが、桜が開花している時期の週末には季節船が運航され、渡ることができる。
「大黒神島(おおくろかみしま)」
広島県江田島市沖美町に属する瀬戸内海最大の無人島。
全国の無人島の中でも4番目の大きさで、周囲は約12.kmある。
能美島の南西に浮かんでおり、かつては人が住んでいたこともある。
夏には無人島サバイバル体験を楽しもうと、沖美町沖漁協のチャーター船で上陸する人が多数いる。
「大奈佐美島(おおなさびじま)」
広島県江田島市沖美町に属する小さな無人島。
かつては広島湾要塞の入り口だったことで知られている。
能美島の北端にある「がんねムーンビーチ」の北約1kmの海上に浮かんでいる。
島内にはかつての採石場の建物やトラックが、朽ちたままの姿で放置されている。
チャーター船で行くことができる。
「絵の島(えのしま)」
同じく広島県江田島市沖美町に属する小さな島。
大奈佐美島(おおなさみじま)の北約1.3kmの海上に浮かんでおり、2つの島が砂州(さす)でつながってコの字型の湾になっているのが特徴である。
島内でもっとも高い35mの丘には、明治37年(1904)に初点灯した「安芸絵ノ島灯台」が設置されている。
また、島内にかつて人が住んでいたことから、レンガ造りの古い建物なども残されている。
平成2年まで海水浴場として利用されていたが、今ではチャーター船で渡る以外訪れる方法はない。
「岡山県青少年の島梶子島(かじこじま)」
その名の通り、岡山県が管理する無人島。
笠岡港から渡船で約30分、神島外浦港からなら15分ほどの海上に浮かぶ島。
中心にはキャンプファイヤーのできるふれあい広場が設けられている。
なお、利用の際は、岡山県県民生活部男女共同参画青少年課へ申込することが必要だ。
「局島(つぼねしま)」
岡山県玉野市の宇野港から船で20分ほどの海上に浮かぶ無人島。
宇野港の近くにある日の出共同渡船で頼めば、ひとり往復3,000円で島まで送ってくれる。
いずれの島も、瀬戸内の美しい自然を堪能できるので、バケーションにはもってこいである。
繰り返すが、いずれの島も所有者がいるため勝手に上陸することは許されていないので、行く前には必ず連絡して許可をもらうことをお忘れなく。【拡大画像を含む完全版はこちら】