ノスタルジックなひと時を求め、北海道大学で開拓時代にタイムスリップ
札幌ほぼ中心部に広大なキャンパスを構える北海道大学。
緑豊かで開放的なキャンパスは、観光スポットしても大いに人気がある。
しかし、同大学北側にある「札幌農学校第二農場」にまで、足を運ぶ観光客は少ないのではないだろうか。
実はここ、1800年代の建物がそのまま保存された農場。
一歩足を踏み入れるや、開拓時代へ一気にタイムスリップできる貴重なスポットなのだ。
北海道大学は全国にも名高い総合大学だが、当初は札幌農学校としてスタートした。
1876年のことである。
同じ年、「青年よ、大志を抱け」という有名な言葉を残したクラーク博士が教頭に就任し、大農場の構想を発表。
それに沿って造られたのが、「札幌農学校第二農場」だ。
一戸の酪農家をイメージして畜舎や関連施設を並べ、それまで日本ではなじみがなかった畜産経営の実践農場として機能した。
しかし、札幌農学校の帝国大学への昇格などの影響から、第二農場は縮小することが決定したのである。
1910年に建物を隣接地に移動。
さらに1965年、農場が近代化整備されたのを期に、最初の移設場所からやや西側にあたる現在の一角に収まることとなったのである。