2012年10月22日 08:03
銀行トリビア (17) 「銀行」っていつごろからあったの?
日本で「銀行」が誕生したのは明治のはじめですが、現在の銀行が行っているような金融にかかわる仕事をする商売は江戸時代からありました。
それが両替商です。
江戸時代にはお金が3種類ありました。
1つは金貨で主に東日本で使われていました。
単位は「両」「分」「朱」。
もう1つは銀貨で主に西日本で使われていました。
単位は「匁」。
そして、日常の生活で使われていたのが銅貨(銅銭)で、単位は「文」。
この3つを交換するのが両替商です。
両替といっても、交換レートは変動したので、今でいう外貨取引に近いものといえるでしょう。
江戸時代、工業や商業が発達し商取引が活発になるにつれて、両替のニーズが高まり、両替商が力を持つようになります。
特に、幕府や全国各地の藩は、集めた年貢米を大阪で売却し、その代金を江戸へ送っていたため、大阪には数多くの両替商が集まっていました。
両替商たちは両替仲間という同業者の組織を作って、金相場所という取引所で貨幣の交換を行いました。
ここでの取引によって、貨幣の交換レートが決まったのです。
大阪の両替商は振手形も扱いました。
これは、商人が両替商に当座預金口座のようなものを作り、直接お金をやりとりせずに資金の決済をする仕組みです。