高級イメージのある「和楽器」が、身近にある材料で作れるって知ってた?
そして尺八を裏返し、282mmの部分に1か所ドリルで穴をあけます。
これは親指で押さえる部分。合計5つですね。電動ドリルを使うと早いですが、反対側に突き抜けないように注意しましょう」
――特に重要な部分は?
「唄口に被せた水道管のジョイント部ですね。この部分を25度の傾斜をつけて斜めに切るのですが、約2mmほど唄口が削れる程度にしなければなりません。微妙なので、大まかにカットしたあと、ヤスリで少しずつ削るのが良いでしょう。あとは顎に当たる部分など、痛くないように紙ヤスリで滑らかにすれば完成です」
――思ったより簡単で驚きました。サイズさえ気をつければ誰でもできそうですね。
時間はどのくらいかかりますか?また、本物の尺八はどのくらいかかるのでしょうか?
「水道管尺八は、慣れれば数時間です。本物は、材料の真竹の乾燥だけで3年かかります。加工、漆を塗るなどの行程もありますので更に時間が必要ですね」
――次に、琵琶奏者の石田さえさんにうかがいます。薩摩琵琶は素人では作れませんよね。そこで、「修理」にポイントを置いてお聞きします。柱(ちゅう)の部分、ギターで言うとフレットにあたる部分が摩耗しやすいということですが……。